2010年02月 ARCHIVES

立松和平さん 心よりご冥福をお祈り申し上げます

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立松和平さんにお目にかかったのは昨年の10月29日、冬の始まりを感じる夕暮れでした。部屋に入っていらっしゃるなり、「先月の登山で膝の骨を痛めてしまって」とおっしゃり、ゆっくりとした動きで、本棚を背に座布団に座られました。まず私たちにお茶をすすめ、それからご自身も卓袱台に置かれたお茶碗に手を伸ばされました。 その仕草があたりの空気と見事に調和した優雅な動きで、あたかも禅寺の高僧のような印象だったことを今も鮮明に記憶しています。

道元は「偏界かつて蔵(かく)さず」という言葉と中国で出会っています。この世界では「真理は隠されているわけではなく、人間の力では分からないことが多いだけなのだ」ということです。それを知ろうということこそが人間の英知です。(本文記事より)

「偏界かつて蔵さず」、あの独特の口調で、説明して下さった時の立松さん。その人生は真理を追求する行動で貫かれた、清々しい軌跡だったと言えるのではないでしょうか。

立松和平さん 享年62歳、心からのご冥福をお祈り申し上げます。

編集部

→eco PEOPLE 第43号 立松和平さんインタビュー